令和元年度助成先「仙台に夜間中学をつくり育てる会」

  • 2020年07月31日

1.事業名

仙台自主夜間中学の運営、授業の開催

 

2.事業の目的とその背景

 義務教育未修了者、様々な事情で小・中学校に満足に通えなかった人、引きこもりで学校にあまり行っていない人等、基礎学力が不十分で学び直しをしたいと思っている人は、宮城県内、仙台市内に現存しています。このような状況のもと、だれでもいつでも学べる機会を提供することは時代的課題と考え、「仙台自主夜間中学」を開講しています。

 「仙台自主夜間中学」は、高齢者や仙台市以外の人が通えるように昼間部と夜間部の二部制で行っています。現在10代~90代の50名が在籍し、その中で60代以上の女性全員は昼間部に通っており、二部制の効果が出ています。

 

3.事業の内容

 「仙台自主夜間中学」の授業科目は、小・中学校の基礎5教科です。学習者は10代~90代で、生い立ち、学歴、様々な境遇の人達です。担当の講師は10代~70代の40名で、元教師、現役教師、大学生、高校生、元会社員、元公務員等です。講師は前の経験にとらわれず、自分の担当の学習者にそった独自の教材を作って、ゆっくり、急がず、丁寧な授業を行っています。そのために各種参考書、資料を購入したり、図書館で調べたりして、教材の開発や作成をしています。団体として教材作成の直接な費用(コピー代、用紙代等)以外に、研究、開発の費用を講師全員に支給しています。

 

4.事業実施にあたっての工夫点とその効果

 一斉授業「言葉の時間」に35名、「算数Ⅱ数学」「英語入門」に9名、「英語中級」に4名の学習者がおります。グループ内の学習者の年齢、生い立ち、境遇等は違うために、講師は全員が理解する独自の教材づくりに一番苦労しています。しかし各講師は、学習者全員が理解し、前に進むことができる教材を開発・作成し学習を進めました。その結果「言葉の時間」の授業では、重度重複障害者の詩人大越桂さんの詩を理解、5周年記念講師として迎えることにつながりました。また「算数Ⅱ数学」「英語中級」の学習者1名は全て習得し、今年度授業のアシスタントとして活躍するなど成果が出ています。そのため、グループ講師に教材開発、研究、作成費として謝金を支払いました。

 

5.全体的所感、終了しての感想など

 助成金のおかげで学習者に沿った独自の教材を開発、作成することができ、より充実した授業を行うことができました。その結果、学習者全員が確実に成長しています。

 具体的な目標を達成した学習者

 ・学習者2名が在籍していた美田園高校を卒業し、うち一人75才女性は放送大学に進学。

 ・学習者の92才女性が美田園高校へ進学。

 ・学習者の10代男性が仙台市大志高校へ進学。

 講師は日々工夫しながら学習者に丁寧に寄り添っています。会として講師の意欲と行動に応えるために、これからも教材の研究、開発、作成を支援し続けたいと思っています。

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